「紗知代を失って
改めて、
家に体温があるって知った」
2年前に奥様を亡くした当時、
野村克也氏が語った言葉である。
何となくわかる、
わかるというより
その通りだと私は思った。
住む人がいなくなった家が
呼吸しなくなり、熱を失って
たちまち朽ちていくように。
そう寂しく呟いた野村氏も84年の生涯を閉じた。
奥様を亡くされてからは
張りのある表情も消え、さらに
気力も体力も失っていったように見えた。
仕事以外のすべてを
妻に寄っかかって生きてきた男は弱いものだ、
何でも出来そうで、何にも出来ない。
居なくなって始めて愛に気づき、
言葉が足りなかったことを知るんだ。
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妻を先に亡くした男性の余命は
同年代の平均余命より短くなる可能性が
30%も高いというし、
それに対して夫を亡くした女性には
こういった傾向はみられなかったという。
これも分かる気がする、
※ 問題は残された夫が自立できるかどうか
心の張りをどうやって保つかだろう。
身の回りのこと、家庭の中の細々としたこと、
近所付き合いなど
面倒くさいと逃げてきたことに向き合う事。
炊事、洗濯などの家事も出来るように。
親しい友を持つことも大事になる。
愚痴も含めて話し合える友、
趣味が同じならなおさらいい。
でもその前にまず健康じゃなければならない。
妻より先に逝きたいと男は勝手に思うけど
人の生き死には誰にも分らない。
でも、`’間違いないこと`’がある、
必ず、人生には`’いざという時`’が来るってこと。
だから、年食ったからってノンビリなんかしてられない。
せいぜい今のうちにやれることやっとかなくっちゃ、
毎日、感謝の気持ちを忘れないでね。
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