年明け初戦の「ソニーオープンinハワイ」では、
3日目65の好スコアで順位も10位台に乗せた松山、
得意の最終日の爆発に私は期待していたのだが
結果は73とスコアを落とし、51位タイで戦いを終えた。
試合を通して感じたことは、
ショットとパットがチグハグだったことだ。
特にショートパットには苦労していたように見えた。
短いパットに慎重になるのは当然のことだが、
慎重になり過ぎるのもどうかと思う。
それを外した場合は、ショックは何倍も大きくなるし
流れも切れてしまう。
ロングパットは転がす意識が必要だが、
ショートパットはやはり打たなければならない。
そうしないと、潮風に吹かれ、芽が強いバミューダ芝に
負けてしまう。
松山は、`’決め打ち`’が出来ていなかった。
やはり、パッティングには、悩みも迷いもあるようだ。
そんな時、その迷いを断ち切るような言葉を
かけてくれるキャディでもそばに居てくれれば・・
私は勝手にそんなことを思うのだ。
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昨年11月の日本での「ダンロップフェニックス」を最後に
6年間タッグを組んできた進藤大典キャディと
専属契約を解消したことは大きなニュースになった。
それはお互いの成長のためとはあったが
本当のところはどうなんだろう?
キャディの仕事といえば、
`’コースの形状`’
`’グリーンの形状`’
`’芝目、グリーンの読み方`’
`’風の向き、強さ、重さ`’
`’同伴プレーヤーの球の転がりやライン取りの観察`’
`’打ち上げ、打ち下ろしの距離加減`’
`’選手のドライバー飛距離に合わせた狙い所`’・・
などがあるだろうが、まあこれくらいは
プロのキャディなら当然のこと。
選手を勝利に導くことの出来るキャディとは、
その選手を絶対に勝たせたいという強靭な意思を
もっているかどうかが大きな要素となるのはもちろん、
さらに、
`’言葉をかけるタイミング`’
`’プレーヤーと歩くタイミング`’
`’アドバイスのタイミング`’
`’クラブを渡す、受け取るタイミング`’など
いろんなタイミングが合うことも大事だし、
選手との性格的な相性というものもある。
息が合ってこそ、選手も気持ちよくプレーが出来るのだ。
選手は繊細だからこそ、常に不安でもある。
気持ちをリラックスさせることはもちろんだが、
いざという時、不安を断ち切る確信を伴った
アドバイスが出来るかどうかも一流のキャディの資質だろう。
日本の試合なら、ハウスキャディでも勝てると思うが
アメリカツアーではそうはいかない。
飛距離も、持ってる技術もバケモノのような選手が
ゴマンといる世界最高レベルの世界で、
闘争心旺盛の屈強な男たちと伍して戦うためには、
選手とキャディの強力な意思疎通と揺るぎない信頼関係が
なければ太刀打ちできないのだ。
そしてその関係は、到底短期間で熟成できるものではない。
松山のアメリカツアーでのすべての勝利のそばには
いつも、寡黙に黒子の役割を黙々とこなす進藤キャディがいた。
世界ランクも30位に落ち、不調の中でもがいている
最近の松山を思うと、やはりキャディの重要さを
思わざるを得ない。
松山の次戦は、
1月24日開幕の「ファーマーズ・インシュランスオープン」
果たして、私の余計な心配を吹き飛ばせるか?
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