あれは 2011年3月11日のことでした。
あの日、テレビ画面から流され続けたものは、
命も生活も無慈悲に飲みこんでいく自然の脅威と、
人間の無力さを感じるだけの、
切なくそして残酷すぎる映像でした。
14時46分。
マグニチュード9,0 最大震度7の大地震が、東北地方を襲った。
亡くなられた方は、16000人を超え、現在も3000人以上の方が
行方不明となっています。
故郷と大切な人達を失った大きな心の傷は、
決して癒えることはありません。
震災によって避難された方は、約47万人。
福島県では、現在も3万人以上の方が県外で
避難生活を送られています。
帰還できる人、
帰りたくても帰れない人、
廃炉には、30年とも、40年ともいわれ、
なぜか語られることが少なくなった福島第一原発事故のこと、
事故の影響はこれからなのです。
誰を恨んだらいいのか?
怒りをどこにぶつけたらいいのか?
計り知れない不安と、獏とした無力感は、
消えることはないでしょう。
風化させてはならない、この痛ましい大惨事のこと、
被災された人たちに捧げる
私なりの鎮魂歌です・・・
㈠ あの日消したい 暦から
恋に震えることもなく
密かな夢も あったろに
空に向かって 咲き誇る
君よ 大地の花となれ
㈡ 時が止まった その日から
色を無くしたこの世界
胸が塞がる 闇夜には
取り残された 欠けた月
君よ 寄り添う星となれ
㈢ 君と一緒に歩いてく
君の分まで生きていく
見えていますか 彼方から
優しく背中 包み込む
君よ 祈りの風となれ
君よ 祈りの風となれ
復興ではなく、福興を・・・
心から祈りたい。