久しぶりに日曜に休みが取れたので、
鳥取砂丘こどもの国に出かけた。
子供が小さい時分は、よく遊びに連れてきた場所である。
鳥取砂丘こどもの国は、
東京ドーム約4個分、19ヘクタールの広い園内に、
大型アスレティック遊具、水の遊び場、
バッテリーカーやレールトレインなどの乗り物、
木工や砂の工房、キャンプ場などがあり、
昔から市民に親しまれている公園だ。
特に小さなお子様を持つ家族連れには、人気の施設である。
ここに来た理由、それは【とっとり GOODFOOD MARKET】という
イベントが開かれるからである。
その案内のチラシには、
70を超える食と体験のブースが勢揃い、地元産品やフードの販売、
いろいろな体験企画が盛りだくさんと謳ってあったが、
私のメインは、ステージテントで行われる地域のミュージシャン、
音楽愛好家によるジャズライブである。
地元のアマチュアということで、
そんなに期待はしていなかったが
かなりのクオリティーではなかったろうか、
ド素人なので、技術的なことは分からないが、
音の良さは私にも解かった。
芝の緑と抜けるような青空、
私は気持ちよくリズムに乗った。
JAZZの魅力を知ったのは、京都での浪人時代である
誰からなのか、どんな経緯かはもう忘れてしまったが、
三条のビル地下にあった【エスパースジロー】という
ジャズレストランを教えてもらってからだ。
もう45年も前のことである。
天井から、夜のニューヨークの摩天楼を逆さまにして
吊るしたような斬新な照明とジャズバンドのライブ、
高校出たての私には、まぶしすぎるほどの
洗練された大人の空間だった。
生まれて初めてシュリンプカクテルというオシャレなオードブルを
口にしたのもこの店だ。
包み込まれる音色と、ダークブルーの世界にすっかり
引き込まれた。
ジャズは、自由な自己表現であり、
その曲の中に演奏者や聞き手は、それぞれのストーリーを
作り上げることが出来る、
ジャズを本当に解かるためには、
酸いも甘いも嚙分けた大人の男にならないといけないと
セッションを聴きながら、漠然と思ったものだ。
ジャズを耳にするたび、
少し背伸びしたあの頃の自分を
微笑ましく思い出すのです。