穏やかに晴れ上がり、
路地を吹き抜ける風も心地良い。
何か、久しぶりに味わうような軽やかな感覚だ。
年が明けてからは、雪との格闘だった。
やっと、私のゴルフシーズンがやってきた。
例年と比べても、かなり遅い始動である。
すでに、ヤル気は満々である。
今年こそ、ベストスコア更新の報告を
したいと思っている。
これまでのベストスコアはパープレーなので、
更新となると、アンダーの世界になる。
現在の自分の力からみて、実現の可能性は
極めて低いが、不可能とあきらめてしまえば、
ゴルフをやってる意味がない。
年齢も重ね、体力、筋力も落ちてきている。
認めたくはないが、認めざるを得ない厳然とした事実である。
しかし、体力は落ちても、出来るゴルフはあるはずである。
時折、比較的順調に、ハンディを縮めていった
若い頃を思い出すことがある。
寝ても覚めてもゴルフ、ゴルフの毎日だった。
毎日のように、練習場に出かけ、それでも飽き足りず、
家では、素振りをし、パターマットの上で転がし、
又、人のいない頃を見計らって、家の近くの公園の砂場に行き、
バンカーショットの練習をしたことなどが思い出される。
まるで、ゴルフという厄介な病にかかった
病人のようなものだった。
懐かしいし、よくやってたなと自分を褒めたいくらいだ。
せめて、あの頃の、熱量の少しでも、持ち合わせなければ
これからの成長は覚束ないだろう。
年齢を重ねれば、ゴルフだって、相応に上手くなるだろうと
考えるのは、あまりにも浅はかで甘い考えだ。
なかなか上手くならないと、嘆いているゴルファーは、
上手くなるほどの練習をしているのだろうか?
夜中に、いきなりベッドから飛び起き、思いついたグリップで
ボールを転がしたことがあるだろうか?
ショーウインドウをみつけたら、いきなり立ち止まって、
スイングをしてみたり、
自分の感覚が合っているのか確かめたくて
次のビルの角まで歩測したことはあるのだろうか?
ゴルフを知らない人にとっては、滑稽だけれど、
やはり、上達には、このような熱い時期が
必要なのではないだろうか?
そして、若い頃は、金銭的余裕もなく、コースに
出られるのは、せいぜい月に一度くらいだった。
だから、途中で「今日はダメ、練習、次、次だ」と
いうわけにはいかなかった、
ムダにするわけにはいかなかった。
一ラウンド、一ラウンドが真剣勝負だった。
上手くなりたかったし、早くハンディを減らすことに
必死だったような気がする。
あの頃の、情熱を思い出すことから、始めなきゃ。
もう一度、ゴルフに熱くなってみよう。